理事長室

もし太陽が数倍の大きさで輝いていたら

  • 2020.7.20
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地球外生命の存在はもはや常識のようです。地球の環境に近い惑星が太陽系以外で100万個はあると推計している学者もいます。そしてその可能性がある天体の絞り込みをしているそうです。狙いの一つは赤色巨星の周辺です。何万光年も先にある惑星を把握する衛星を捉えるのは、今の技術を持っても困難なのですが、赤色巨星を観測していると温度が低い点が移動していることがあります。これが惑星の影で、巨大な恒星がスクリーンのようになって軌道を描くのです。この影の周期と恒星の大きさを分析すると、恒星を回る惑星からの距離が推計され、大気温度から生物の生存可能性が割り出せるのだそうです。ところが赤色巨星は引力が強く、その周りの惑星は公転と自転が同化して、常にロックされている状態になっているらしいのです。こうなると恒星に向いた面は年中昼で、裏面は年中夜という世界になります。一日の概念がありません。これは特異なケースではなく、よくある現象だそうです。身近で言うと、地球と月の関係がそうです。地球から見るといつ見てもウサギが餅をついているように見えるのはこの仕組みで動いているからです。

 この関係を聞いて、東アジアの歴史を連想しました。恒星は中国です。5000年の歴史文化、広大な国土、経済政治力、すべてが他の地域を圧倒してきました。そして、その周りを回る惑星が韓国であり、日本という立て付けです。
 距離が近く、大陸つながりの韓国はその影響を強烈に受けてきました。常に空に大きな太陽が輝いている状態です。極端に言えば、韓国の王を決定するのは、韓国の人民ではなく、中国のお墨付きです。そしてこれを取り付けることに韓国の為政者は最大限の努力と犠牲を惜しみませんでした。今の文政権は異常ではなく、韓国の歴史においては常態ではないかと思います。さらに言えば瀬戸際外交をしている北朝鮮も同じ価値観を共有しているようにも思えます。
 一方、距離的に遠く、海を隔てている日本はいい加減です。「日の出ずる処の天子、書を日没する処の天子に致す」聖徳太子の文書に、隋の煬帝は激怒したと言われていますが、こんな危険な賭けをやれる環境です。対中国関係に前のめりだったのは奈良時代くらいで、歴代政権担当者は、あまり関心がありません。平清盛、足利義満などは積極的に朝貢貿易を仕掛けますが、儲かると思ってやるのであって、中国との関係が自分の立場が命取りになるような心配はしていません。
 また、中華思想の中国は一貫して朝貢貿易しか受け付けませんでした。アヘン戦争までは、西欧諸国もへりくだって付き合っていたと思います。貢物を持って行けば、数倍のお土産をもらえるのですからお得です。とりあえずお歳暮を持って行く感覚です。
 しかし韓国の場合は状況が違います。下請け企業で親企業に気を使わない経営者がいるはずがありません。もちろんゴマをするより、すられる方が気分がいいのは同然です。ナショナリズムが絡めばなおさらでしょう。影響が大きすぎてゴマをすらないと生きていけない韓国は、屈折した独自の思考方法に行き着きます。
 本家の中国は別格として、世界の中心の中華文化に一番近いのは我が国であるという自尊心です。この証として、韓国は骨の髄から中国風に染まろうとします。国の学問はもちろん儒教です。支配階級の両班は労働のような卑しいことはしません。儒教の教えを学ぶことは、その中で優秀な者が科挙に合格し、国の指導者になります。国の正式文書も漢文です。ハングルは合理的な極めて優秀な文字だと思いますが、漢文が読めない庶民の使うもので高い評価はされません。自分たちの名前すら中国風に変えました。
 これに対して、日本の劣等生ぶりは、際立っています。一応、儒教を国学としますが、熱心ではありません。科挙もなく、将軍や大名が政治を仕切っています。その家柄は単に先祖が戦争に強かっただけの野蛮な国です。そんな野蛮な国が明治維新を起こします。なんと儒教を捨て、西欧の野蛮なやり方に変えるというのです。とても付き合っていられない。韓国は日本との国交を拒絶します。日本では征韓論が沸き起こり、西南戦争につながります。
 結局、近代化によって国力をつけた日本は宗主国だった中国、そしてロシアを日清日露戦争で破り、朝鮮半島は日韓併合で植民地とします。韓国にとっては悪夢のような展開です。日本が韓国に行った植民地政策は、日本化であり、その中には近代化路線も含みます。これは台湾と同じです。しかし評価は大きく違います。台湾は近代化の基礎を作ったことに一応の評価をしてくれますが、韓国ではゼロです。人民の財産は搾取され、民族の自由を奪われた暗黒の時代としか評価しません。そして、ちゃぶ台をひっくり返して、その贖罪を今でも言ってきます。
 今の日韓関係は袋小路にあります。安部首相の強硬路線を批判するつもりはありません。過去を引きずり、言いたいことも言えないような関係を将来にまで引きずるべきではありませんし、自虐史観ありきで進歩派ぶっているマスコミからは早く卒業したほうがいいでしょう。ただ、嫌韓マスコミと一緒になって、ヒートアップするのは賢くないように思います。その根本は、韓国においては中国が24時間輝く太陽のような存在だったことにあります。太陽が数倍の大きさで空に輝いていることを想像してみましょう。暑苦しくて大変です。漆黒の世界で静かに眠ることのできる幸せをありがたいと思って、早く寝た方が賢明です。